▸ 寄与分の主張を行ったケース
遺産分割協議
寄与分
- 相談者性別・年齢: 60代女性
- 被相続人との関係: 長女
- 相続財産: 自宅不動産(土地建物)
私は母の生前,10年以上に渡って介護をしてきました。私と母の住む場所には距離がありましたが,頻繁に少なくない交通費と時間をかけて母のために介護をしておりました。これに対し,兄はもっと遠方に住んでおり,ほとんど母と会っておりませんでした。母は生前介護のお礼に実家の不動産は私に相続させると言ってくれていましたが,まさか揉めるとは思っていなかったので,遺言を作成しておりません。
いざ母が亡くなった際に,兄より売却益を半分半分にしようと言われ,困惑しております。
寄与分の主張を裁判所に認めてもらうのは容易ではありません。
本ご依頼者様の件では,当事務所では,
・過去10年近い期間故人の医療記録
・職業介護者による介護の作業内容や時間に関する資料
・依頼者様の手帳
・交通費に関する資料
等の膨大な資料を整理,提出し寄与の主張を展開しました。結果,遺産分割調停の中で,依頼者様の寄与に対しても配慮を行った形の調停案が提示され,円満に解決することができました。